診療実績

当院には11室の手術室があり(ハイブリッドルーム1室を含む)、2022年度(令和4年度)の手術件数は約7300件、そのうち全身麻酔件数は約4300件(うち緊急手術は約600件)でした。麻酔科専門医の取得に必要な症例(帝王切開、心臓血管外科、胸部外科、小児麻酔、脳神経外科)を全て網羅しており、緊急手術の麻酔経験も十分積むことができます。

 

帝王切開

当院は高知県唯一の総合周産期母子医療センターとして、産科、小児科(新生児科)、小児外科と連携し、24時間体制で母体搬送・新生児搬送を受け入れています。

2022年度の症例数

予定帝王切開 148件

緊急帝王切開 120件


心臓血管外科

当院は心臓血管麻酔専門医が3名在籍する、心臓血管麻酔専門医認定施設です。

麻酔科専門医の習得に十分な症例数があることはもちろん、心臓血管麻酔専門医の習得に必要な症例も十分経験することができます(※先天性心疾患は症例数が少ないため、不足した場合は岡山大学病院等での研修を斡旋しています)。心臓血管外科の先生が新たに2人加わったこともあり、今年度(2023年度)は11月時点で既に昨年度の症例数を上回っています。心外の先生としては稀有な(?)気さくで話しやすい先生ばかりで、術前のハートチームカンファレンスや術中の密なコミュニケーションはもちろん、ICUでの術後管理も、治療方針や問題点を、科の垣根を超えて共有し協力して行っていますので、術前評価~心臓麻酔~術後管理までを、一貫して学ぶことができます。

2022年度の症例数

弁膜症(TAVI等のカテーテル手術は除く)45件、CABG13件、胸部大血管22件(うち胸腹部3件)、Ygraft30件、TEVAR19件、EVAR24件、末梢血管53件

2023年度の症例数(2023年11月現在)

弁膜症(カテーテル手術は除く)61件、CABG19件、胸部大血管31件、Ygraft13件、TEVAR16件、EVAR22件、末梢血管102件

 

低侵襲カテーテル心臓手術

ハイブリッド手術室で、TAVI(経カテーテル的大動脈弁留置術)、MitraClip(経皮的僧帽弁クリップ術)、WATCHMAN(経皮的左心耳閉鎖術)を行っています。TAVIの術中経食道心エコー(TEE)を麻酔科医が、MitraClipとWATCHMANの術中TEEを循環器内科医が担当しています。JBPOTに合格した麻酔科医が多数在籍しているほか、TEEを専門とする循環器科の先生と供覧する機会も豊富なので、心臓麻酔だけでなくTEEの腕を磨くこともできます。

2022年度の症例数

TAVI 42件、MitraClip 18件、WATCHMAN 16件 

※2023年度のTAVI症例数は11月時点で44件で、既に昨年度を上回りました。

 

 

消化器外科

2022年度の症例数は約1400件でした。

食道外科、肝胆膵外科の症例数が豊富で、各種ダビンチ手術、生体腎移植も行っています。

 

呼吸器外科

2022年度の症例数は約250件でした。

肺癌手術(胸腔鏡手術、ダビンチ手術)を中心に、縦隔腫瘍、気管支ステント等の手術を行っています。

 

小児麻酔

小児専門病院での勤務経験者や小児麻酔認定医が中心となって、小児外科・耳鼻咽喉科・形成外科・整形外科における小児麻酔の管理・指導を行っております。

2022年度の6歳未満の全麻症例数は約110件でした。

新生児症例(肥厚性幽門狭窄、鎖肛、髄膜瘤、腸閉鎖、腸回転異常、胎便性腹膜炎、先天性水頭症)や、横隔膜ヘルニア・先天性胆道拡張症・肝芽腫・尿道下裂・漏斗胸・LPEC(腹腔鏡下経皮的腹膜外ヘルニア閉鎖術)など、多彩な症例を経験することができます。

 

脳神経外科

2022年度の症例数は約200件でした。

脳腫瘍、脳動脈瘤(開頭クリッピング、コイリング)、三叉神経減圧手術、緊急血種除去(内視鏡手術を含む)、CEA、脳梗塞の血栓回収等、開頭手術・カテーテル手術ともに幅広い症例を経験することができます。